21. リタイアしてお金を使い切る-その1

この記事ではリタイアした後,生きている間に必要な最低の金額を計算します.

FIREとの違いは

FIREとの違いは,FIREは退職後にお金を運用して維持(増加)することとし,この記事では退職後にお金を運用しないで完全に切り崩すことを考えます.

 

この記事で考えること

またここではリタイア後の所得が0で,年のインフレ率*1が1%の場合と,2%の場合を計算します.より詳細には次のものを求めます.

年のインフレ率が1%と2%の場合で,リタイアから生きている間の期間と1月当たりの生活費を変化させた時の,生きている間に使い切るのに必要な最低限のお金

 

生きている間に必要な最低限のお金*2

年のインフレ率が1%の場合

例1. 生活費が14万円で,40才にリタイアし80歳まで生きるとした時に必要な最低の金額は8213万円となります.(40年の黄色の棒)

例2.生活費が10万円で, 30才にリタイアし80歳まで生きるとした時に必要な最低の金額は7736万円となります.(50年の赤色の棒)

 

年のインフレ率が2%の場合

例1.生活費が8万円で,60才にリタイアし80歳まで生きるとした時に必要な最低の金額は2333万円となります.(20年の青色の棒)

例2. 生活費が12万円で,50才にリタイアし80歳まで生きるとした時に必要な最低の金額は5842万円となります.(30年の灰色の棒)

最後に

2020年の日本の平均寿命が男性が80歳,女性が85歳前後なため60歳で退職し年金や所得がなく, お金を運用をしない場合は上のグラフの20年と30年の棒線が参考になるかもしれません.早○にする場合を考えていません.

 

*1: 一般的な物価の上昇が継続する状況

*2:計算式:xを貯金,yをリタイアしてから生きている間の期間,zを生活費(/月),pをインフレ率(%)とすると,
x = z*12+z*12*(100+p)/100+…+z*12*{(100+p)/100}^(y-1)
   = z*12*{1-((100+p)/100)^y}/{1-(100+p)/100}